商標登録にかかる費用は高いか?

商標登録には費用がかかります。「商標登録は高い」のでは、と思っていらっしゃる方も多いでしょう。

しかし、それは商標登録の必要性や価値が十分に理解されていないからではないでしょうか。

また、商標出願は、書類を作成して提出するだけの簡単な手続だと考えられていることも、その一因かもしれません。

商標登録にはいくらかかるのか?

例えば、1つの商標を1区分について出願し、10年間の商標権を取得する場合の費用は、次のようになります。

費用項目 金額
特許庁への出願料(印紙代) 12,000円
特許庁への登録料(10年分) 32,900円
弁理士事務所の手数料(出願・登録) 60,000~100,000円
合計(税込) 110,900~154,900円

※弁理士事務所の手数料は税別の目安です。合計額には手数料に対する消費税10%を含みます。拒絶理由への対応費用、事前調査費用等は含みません。

商標権の存続期間は設定登録日から10年間です。更新手続を行えば、その後も権利を維持できます。

10年間の費用を1か月当たりに換算すると(税込)
約925~1,291円/月

会社の大切な名称やロゴマークを10年間守るための費用として、果たして高いでしょうか。

商標は会社の信用を守る大切な財産

企業のロゴマークは、単なる名刺の飾りではありません。

長年の営業活動によって築き上げられた、お客様からの信頼や評価が蓄積されていくものです。商標の世界では、これを「信用が化体する」と表現します。
特にサービス業では、会社名や店舗名そのものがお客様の信頼を表す重要な商標となります。
お好きな商品やサービスですぐに思い浮かぶロゴマークや商品名はありませんか?好きな車のメーカーのロゴとか洋菓子屋さんの名称はありませんか?

ある日突然、それまで使用していたロゴマーク、会社名や店舗名を変更しなければならなくなったとしたら、どうでしょうか。
看板やウェブサイトの変更だけでは済まず、これまで築いてきた信用や知名度にも影響するおそれがあります。

商標登録は、大企業だけでなく、むしろ限られた経営資源で事業を営む中小企業にとってこそ重要です。

商標出願は本当に簡単なのか?

商標出願では、名称やロゴマークを決めるだけでなく、その商標を使用する「商品」や「役務(サービス)」を適切に指定する必要があります。

この指定によって、商標権の範囲が決まります。

例えば、洋菓子店の場合、「洋菓子」という商品を指定することと、「洋菓子の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」という小売サービスを指定することは、同じではありません。
また、飲食店で料理を提供することと、持ち帰り用の弁当を販売することでも、検討すべき商品・役務は異なります。

実際の事業内容を十分に確認せずに出願すると、登録できたとしても、本来保護したかった事業が十分に保護されないことがあります。

さらに、先行商標の調査や将来の事業展開を考慮した商品・役務の指定には、専門的な知識と経験が必要です。

商標登録は将来への投資

商標登録は、単に名称やロゴマークを登録するための手続ではありません。

これまで築いてきた信用を守り、これから安心して事業を続けるための投資です。

10年間にわたって大切な商標を守ることができると考えれば、商標登録の費用に対する見方も変わるのではないでしょうか。

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